日々の道具にこそ、美しさを|カイ・フランクが教えてくれる北欧デザインの哲学
北欧デザインに興味を持ち始めたころ、
「これなら自分の暮らしにもすっとなじみそう」
そう思わせてくれたのが、カイ・フランクの食器〈ティーマ(Teema)〉でした。
大胆な装飾や華やかな色使いではない。
とことんシンプルで、とにかく使いやすよう。
でも、どこか上品で映える気がする。
素人ながらにそんな雰囲気を抱いて、今までの持っていた食器よりも少し高価でしたが
勇気をだして購入することにしました。
「日常の中にこそ美しさが宿る」
そんな哲学を体現したデザイナー、カイ・フランクをご紹介します。
カイ・フランクとは?——民主的デザインの先駆者
カイ・フランク(Kaj Franck)は、フィンランドを代表するプロダクトデザイナーの一人。
アラビア社やヌータヤルヴィで活躍し、シンプルかつ機能的なデザインで多くの人々に影響を与えました。
彼の信念は「誰もが手に取れる、美しい日用品をつくること」。
戦後フィンランドで広まった“民主的デザイン”の象徴とも言われています。
このブログで紹介をしているウラプロコッペと同時期に活躍しているデザイナーで、
アラビアでは同じチームで活動していた時期もありました。
カイ・フランクの代表作とその魅力|機能と美しさが共存する名品たち
【Teema|ティーマ】毎日使える、万能な食器
重ねやすく、電子レンジ・食洗機OK。ジャンルを問わず使える万能プレート。
おすすめの使い方: ワンプレートごはん、朝食、スープ皿としても活躍。
色の組み合わせも楽しく、食卓の印象を季節や気分で変えられます。
このブログでもTeemaだけを取り上げて紹介しています。ぜひ一緒にご覧ください!
【Kartio|カルティオ】無駄を削ぎ落としたグラスの定番
一見とてもシンプル。でも、手に持ったときのフィット感や安定感は特別。
カラーバリエーションが豊富で、色ガラスの美しさが部屋を彩ります。
お水も、お茶も、アイスコーヒー、アイスティーもどれを淹れるものおすすめ。
(サイズ的には少し小ぶりです。)
ぜひ、これからの暑い時期に向けて、1,2個用意しておいても後悔ないです。
【Kilta|キルタ】ヴィンテージで出会える、クラシカルな一品
Teemaの前身として、1950年代に誕生したのが「Kilta」シリーズ。
よりクラシカルな丸みのあるフォルムと、深みのある艶やかな釉薬が特徴です。
現在は生産終了しており、ヴィンテージ市場でのみ出会える特別な存在です。
おすすめの使い方:落ち着いた食卓や、少し気分を変えたい特別な日の一皿に。
Teemaと並べて使うことで、デザインの進化や時代の空気感を感じられるのも、Kiltaならではの楽しみ方。
はじめの一歩に、カイ・フランク
北欧デザインに興味を持ち始めたとき、最初に出会ってほしいのがカイ・フランクの器たちです。
そのシンプルで機能的なデザインは、暮らしの中にすっと馴染み、毎日の食卓で自然と手に取りたくなる存在です。
カイ・フランクの器は、初めて手に取ったときから、何年経っても色あせることがありません。
丁寧に使えば10年、20年と共に過ごせる道具になる。
だからこそ、はじめての一歩としても、長い付き合いの“相棒”としても頼れる存在です。
日常に寄り添いながら、飽きることなく、時を重ねるごとに愛着が増していく。
そのタイムレスな魅力こそが、多くの人に選ばれ続ける理由です。
気負わずに取り入れられて、それでいて一生モノとしても頼れる
そんな北欧デザインの真髄が、カイ・フランクの器には宿っています。
まとめ|暮らしの中で出会う、北欧の哲学
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んで、カイ・フランクのデザインした食器に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
海外の食器というと、装飾が豪華で特別な物というイメージが強い方も多いと思います。
もちろんそれはそれで、とても素敵なものだと思います。
しかし、個人的には、カイ・フランクのデザインしたような
シンプルで日常的に安心して使え、それでいて生活を彩ってくれるような食器を
ぜひ生活に取り入れていただきたいと思っています。
使う人の暮らしに寄り添い、美しさと心地よさをそっと届けてくれる存在。
「ちょっと気分を変えたい」「日常を整えたい」
そんなときこそ、日々の道具から北欧デザインに触れてみてはいかがでしょうか。
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