秋のはじまりに、北欧の暮らしに学ぶこと
日がだんだんと短くなり、暗くなると空気が冷たく感じてくる秋。
なんとなく寂しさや疲れを感じやすい季節ですが、北欧ではこの季節を「整える時間」として大切にしています。
静けさを味方にし、おうちの時間を豊かにしていく。
寒い冬に向けておうちのをやすらぎのある空間にしていく。
そんな暮らし方のヒントを、北欧のくらしから見てみましょう。
北欧流「秋の受け入れ方」とは?
北欧の人たちは、夏の終わりを惜しむのではなく、「これから深まっていく静かな時間」に目を向けます。
自然が色づき、日が短くなる季節。
そこに合わせて、自分の生活リズムや心のあり方も切り替えていくのです。
「外に出かける」から「内を整える」へ。
その発想の転換こそが、秋の豊かさを育ててくれます。
楽しむ夏の代表「夏至祭」については、こちらをぜひご覧ください。
部屋を整える|あたたかみを感じるインテリアの工夫
北欧では、秋から冬にかけて家で過ごす時間が増えるため、
インテリアを「居心地のいい空間」に変える工夫が欠かせません。
以下のような要素を取り入れて、心からほっとできる空間をつくりましょう。
- 照明:キャンドルや間接照明で、やさしい光を
- テキスタイル:ウールやリネンのブランケット、厚手のカーテンでぬくもりを。また、クッションカバーも暖色に変えてみる
- 自然素材:木製の家具や、グリーンを小さく取り入れて。
たとえば、イッタラのキャンドルホルダーや、マリメッコのファブリックなどは、秋の空気感にもぴったりの北欧ブランドです。
コーヒー時間を深める|Fika(フィーカ)の秋
スウェーデンには「Fika(フィーカ)」という習慣があります。
コーヒーとお菓子を囲んで、日常の中にほっとする時間を差し込む文化です。
こちらの記事でも詳しく説明していますし、何度もこのブログで登場してくる北欧文化の代表例です。
秋は、そのFikaをより深く味わえる季節。体が冷えるこの時期には、温かいドリンクと焼き菓子がぴったり。
お店では、カフェラテやカプチーノとケーキ、自宅でも自分で淹れたコーヒーと焼き菓子を合わせて
心から温まるような時間をあじわいます。
五感を開くように、香り・温度・味わいに集中して過ごす時間は、心と身体のリズムを整えてくれます。
心を整える“ひとり時間”のすすめ
北欧の人たちは、Fikaでコミュニケーションの時間を大切にしながらも、「ひとりの時間」もとても大切にします。
自分を取り戻すための時間として、あえて予定を詰めこまない日をつくる人も多いのです。
例えば、
- 好きな本を読む
- ノートに思考を書き出す
- 手を動かす趣味(刺繍や編み物など)にふける
こうした時間の積み重ねが、日々の暮らしを「わたしのもの」と感じさせてくれます。
日本の秋にも取り入れられる北欧の知恵
日本の気候や住まいに合わせてアレンジすれば、北欧の秋の知恵は私たちの暮らしにも自然になじみます。
たとえば:
- 陽の当たる窓辺に、小さなグリーンを置いて朝の光を楽しむ
- 落ち着いた色合いのクッションカバーで、季節の移り変わりを感じる
- 北欧デザインの食器を取り入れて、Fika時間を特別に演出する
暮らしの中にひとつでも「秋を楽しむ」工夫があると、心の余白が生まれます。
季節とともに暮らすことの心地よさ
「整える」ことは、特別なイベントではありません。
日々の中で、自分の感覚と向き合いながら選び取ること。
北欧の人たちは、そうした季節の移ろいに素直な暮らし方を大切にしています。
今年の秋は、「心と空間を整える」をひとつのテーマにして、季節と仲よく暮らしてみませんか?
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